世界遺産誕生までの歴史
1872年 アメリカ イエローストーン国立公園<自然>
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自然保護を目的とした世界最初の国立公園
→ウィルダネス(手つかずの自然)の考え方
1931年 アテネ憲章採択<文化財>
- 歴史的な建造物の維持や保存の重要性の概念→世界遺産条約の考え方のもと
- 修復方法で近代的な技術や材料の使用を認める
1945年 ユネスコ憲章(国際連合教育科学文化機関憲章)採択
- ユネスコ:パリに本部。教育や科学、文化などの活動を通して、国家や民族、人種や宗教などの違いを超えた平和な世界の実現と福祉の促進
1948年 IUCN(国際自然保護連合)設立<自然>
1954年 ハーグ条約(武力紛争の際の文化財の保護に関する条約)採択<文化財>
1959年 ICCROM設立<文化財>
1960年 ヌビアの遺跡群救済キャンペーン開始
→経済開発と遺産保護の両立にユネスコが取り組む
→50か国の国々や民間団体、個人が協力=「人類共通の遺産」理念
→のちの世界遺産条約の理念のもとに
1964年ヴェネチア憲章採択<文化財>
- アテネ憲章を批判的に継承
- 修復の際には建設同時の広報や素材を尊重「真正性」
1965年 ICOMOS<文化財> ヴェネチア憲章の考え方に基づき設立
1972年 国連人間環境会議inストックホルム<自然・文化財>
- 文化遺産保護と自然保護の流れを一つに
1972年 世界遺産条約採択(議長国は日本)
1978年 最初の世界遺産12件
1992年 日本が世界遺産条約締結
1992年 ユネスコの世界遺産センター設立
1992年 文化的景観採択
- 意匠された景観:庭園、公園、宗教的空間など人間が意図的に設計、創造
- 有機的に進化する景観:社会、経済、政治、宗教などの要求によって生まれ自然環境に対応して形成された景観。残存的景観(すでに発展過程が終了)と継続する景観(伝統的な社会の中で現在も発展)がある。
- 関連する景観:自然の要素がその地の民族に大きな影響を与え、宗教的、芸術的、文学的な要素と強く関連する景観
1994年 グローバル・ストラテジー採択
- 世界遺産リストにおける不均衡の是正及び、代表性、信用性の確保のためのグローバル・ストラテジーの略
- 選考基準の見直し
- 世界遺産を持たない国からの登録強化(2023年9月は新しくルワンダが追加)
- 先史時代や現代の遺産の登録強化
- すでに遺産がたくさんある国には、推薦の間隔をあける、登録の少ない分野の遺産を推薦、世界遺産を持たない国の推薦と連携などを求める
2023年 新たな概念「記憶の場」
- 人類にとって忘れがたい記憶の舞台となった場所を世界遺産として登録
- 第1弾はアルゼンチンの「ESMA博物館と記憶の場-かつての拘禁、拷問、虐殺の秘密収容所」
おまけ:
私が訪れた世界遺産シリーズ
ラパ・ヌイ国立公園(チリ)。1995年登録。
登録基準:ⅰ、ⅲ、ⅴ
ⅰ:人類の創造的資質を示す遺産
ⅲ:文明や時代の証拠を示す遺産
ⅴ:独自の伝統的集落や、人類と環境の交流を示す遺産
一通りツアーで主要モアイさんを見た後、スクーター借りて1日回ったのだが、なんと次の遺跡に行こうとしたらエンジンがかからず。なんとキックの棒?も折れていた。日本人ガイドさんが車でツアーしていたので助けてもらった。
マグロが安かった。