北海道・北東北の縄文遺跡群(Jomon Prehistoric Sites in Northern Japan)
2021年登録(第44回世界遺産委員会@オンライン開催)。
登録基準:ⅲ、ⅴ
ⅲ:文明や時代の証拠を示す遺産
ⅴ:独自の伝統的集落や、人類と環境の交流を示す遺産
- 縄文時代の狩猟・漁労・採集による定住の開始と発展、成熟を示す。
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3つのステージとそれぞれ2つの小区分に分け構成資産を位置づける
ステージ1:定住の開始
1a:居住地の形成。土器使用開始(紀元前13000~7000年)
- 大平山元遺跡(青森県):石器とともに土器片が出土
1b:集落の成立。居住域と墓域の分離(紀元前7000年~5000年)
- 垣ノ島遺跡(北海道):竪穴建物の居住域と土坑墓の墓域が分離
ステージ2:定住の発展
2a:集落施設の多様化。祭祀場的な捨て場が形成(紀元前5000~3000年)
2b:拠点集落の出現。集落の祭祀場が多様化(紀元前3000~2000年)
- 三内丸山遺跡(青森県):竪穴建物、掘立柱建物、列状の土抗墓、埋設土器、盛土など。2000点を超える土偶など出土⇒祭祀、儀礼が長期間行われていた
- 大船遺跡(北海道):100頭を超える竪穴建物跡、大規模な盛土、100基以上の土坑群
- 御所野遺跡(岩手県):配石遺構を伴う墓域、祭祀に伴う盛土。火を使用した祭祀が行われた。竪穴建物は土で覆う屋根構造だった。
ステージ3:定住の成熟
3a:共同の祭祀場と墓地の進出。集落は小規模化、集落外に共同の祭祀場と墓地(紀元前2000~1500年)
- 入江貝塚(北海道):竪穴建物の居住域と土坑墓による墓域で構成
- 小牧野遺跡(青森県):環状列石、捨て場、湧水遺構、土坑墓群、土器棺墓
- 伊勢堂岱(いせどうたい)遺跡(秋田県):4つの環状列石
- 大湯環状列石(秋田県):万座環状列石・野中堂環状列石。掘立柱建物、貯蔵穴、土壙墓などが環状列石を取り囲むように同心円状に配置。
3b:祭祀場と墓地の分離。祭祀・儀礼が充実。共同墓地、祭祀場が顕著(紀元前1500~400年)
- キウス周堤墓群(北海道):周堤墓=大規模な土手で囲まれた共同墓地
- 大森勝山遺跡(青森県):環状列石を主体とする祭祀遺跡
- 高砂貝塚(北海道):貝塚と墓域(土坑墓と配石遺構)で構成。
- 亀ヶ岡石器時代遺跡(青森県):土壙墓が多数群集。捨て場には漆塗りの土器や漆器、土偶、植物製品、ヒスイ製の玉類。「遮光器土偶」出土。
- 是川石器時代遺跡(青森県):一王子、堀田、中居の3つの遺跡からなる。捨て場からは精巧な土器、土偶、漆塗りの弓など漆製品が出土。
おまけ:
私が訪れた世界遺産シリーズ
アンコールの遺跡群(カンボジア)1992年登録。
登録と同時に危機遺産にも登録されたが、日本をはじめ修復に協力し2004年に危機遺産から脱した。
9~15世紀にかけて東南アジアに巨大帝国を築いたアンコール朝の都市遺跡。
登録基準:ⅰ、ⅱ、ⅲ、ⅳ
ⅰ:人類の創造的資質を示す遺産
ⅱ:文化交流を証明する遺産
ⅲ:文明や時代の証拠を示す遺産
ⅳ:建築技術や科学技術の発展を証明する遺産
カンボジアは食事がイマイチだった記憶。何かにやられて帰国後おなかを壊した。二人乗りの小型飛行機でアンコールワット周辺を遊覧飛行。ゴルフ場とかもあったなぁ。シェムリアップをずっとシュリムアップだと思っていた。
バンコクから列車で国境の町まで行き、歩いて国境こえたよき想い出。アンコールワット遺跡群しか行かなかったが、プノンペンとかも行ってみたかったなぁ。プレア・ビヒアも。